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「父と暮せば」 あらすじ
企画に寄せて
企画内容
この作品は、戦後の広島で、「自分だけ生き残って申し訳ない」と幸せから身を引こうとする天涯孤独な娘の前に「娘の幸せを願う父」が現れ、励まし続ける…悲しみの重圧から解き放つ希望の作品であり、魂の救済の物語です。
父、竹造は、ある時は、「阿修羅」の如く、人間の尊厳をふみにじった原子爆弾に対し、烈しい怒りを露にし、ある時は、娘に対し、「観音菩薩」の如く、無償の愛で優しく語りかけます。
作品の役が体験していることを通して、私自身も、常に、自分に深く問いかけます。
「生きるとは?」「私の存在意義とは?」
こうして、人は、自分に問うていくことで、今、現代、この世の中で一体何が真実、起きているのか、を目の当たりにしていくことができるのではないかと思います。
戦後70年。今、日本では、様々な問題をかかえております。今だ、核の廃絶は解決されておりません。「知らないふり」をしてきた我々日本人は、今こそ、「本当に大切なものは何が」を見つめ直す時が来たのではないでしょうか。
真実を受けいれ、人が人と関わりながら心を開く瞬間、こうした大切な瞬間を、皆様と共有できる、これこそが、私の真の喜びであります。
私たちの語る言葉と音楽が風にのって、空にのぼり、虹となりますように。
代表 柳田ありす
朗読劇「父と暮せば」は、作品の魂を伝えるため、舞台装置をあえて使わず、演者の息吹と良質な芸術性を追求した作品です。
(さまざまな企画、ニーズに合わせ上演が可能。)
また、情緒的で豊かな音色を持つ胡弓の生演奏は、観客を魂を揺さぶり、作品の世界へ引き込みます。
「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめに」
この作品は、未来を担う若い世代から戦後を生き抜いてきた高齢の方まで観賞できる作品です。
「うちはしあわせになってはいけんのじゃ。」
愛する者たちを原爆で失った美津江は、一人だけ生き残った負い目から、恋のときめきからも身を引こうとする。
そんな娘を思いやるあまり「恋の応援団長」をかってでて励ます父.竹造は、実はもはやこの世の人ではない---------。
「わしの分まで生きてちょんだいよォー」父の願いが、ついに底なしの絶望から娘をよみがえらせる、魂の再生の物語。
出演者
竹造(父) :柳田ありす(大坊健太)
美津江(娘) :俵野枝
音楽/ナレーション:芳晴
(音楽:Rynco)
監修:大坊健太
(演出:柳田ありす)
企画:Hachidori
(プロデュース:横浜芸術センター)